これまでの例会・大会(1991年~2000年)
これまでの例会・大会(1991年~2000年)
*このデータは『日本近代文学会50年史』を参考に作成しています。
1991年
- ■春季大会(於・専修大学)
- 【研究発表】
- 正宗白鳥『地獄』の諸相
- 大本 泉
- 森鴎外『里芋の芽と不動の目』論 ―増田博士の形象を中心に
- 瀧本 和成
- 〈演劇的空間〉としての『明暗』
- 片岡 豊
- 中野重治における天皇制と性
- 木村 幸雄
- 『ダンス・ダンス・ダンス』の音
- 今井 清人
- 荻原朔太郎の「幻想性」 ―その構造と現代性への視点
- 佐藤 洋一
- 「駆込み訴へ」論 ―〈日本化〉の意図をめぐって
- 三谷 憲正
- 【特集】 柳田國男・折口信夫と近代文学 ―『遠野物語』『死者の書』を中心として
- 享楽主義者の系譜 ―ひとつの『死者の書』論として
- 持田 淑子
- 覚醒する意識と重層化する時間 ―近代小説としての『死者の書』
- 長谷川政春
- 泉鏡花と柳田国男の接点 ―山人はどこへ行ったか
- 笠原 伸夫
- 神の嫁と神隠し ―『死者の書』『遠野物語』『山の人生』
- 梶木 剛
- ■6月例会
- 【テーマ】 「明暗」の方法
- 『明暗』試論 ―生活気分としての自我
- 関谷由美子
- 『明暗』と『続明暗』の間
- 石原 千秋
- ■9月例会
- 【テーマ】 実証の現在 ―書誌・注釈・伝記について
- 想像力・仮説・資料
- 関口 安義
- もっと書誌を!
- 浦西 和彦
- 文献・テキスト・書誌
- 林 望
- ■秋季大会(於・梅光女学院大学)
- 【研究発表】
- 谷崎作品における物と心 ―フェティシズムの展開
- 長沼 光彦
- 谷崎潤一郎『乱菊物語』の典拠について
- 細江 光
- 『明暗』のことば
- 赤井 恵子
- 詩集『氷島』の構造についての一考察
- 安藤 靖彦
- 『蜜のあはれ』の豊饒性
- 芥川龍之介における明治 ―未定稿「明治」と作品『雛』との間
- 庄司 達也
- 『風博士』解読への模索
- 若月 忠信
- 【特集】 文学表現とキリスト教
- 日本「近代」とキリスト教
- 饗庭 孝男
- 太宰治『駆込み訴へ』をめぐって
- 奥野 政元
- 〈第五福音書〉と日本近代文学における「イエス傳」
- 宮坂 覺
- 聖書と芥川作品の表現
- 平岡 敏夫
- ■11月例会
- 【テーマ】 実証の方法 ―横光利一に即して
- 横光利一の初期作品 ―近代都市の成立と表現の変貌をめぐって
- 関井 光男
- 横光利一『上海』の成立過程を踏まえつつ
- 玉村 周
- 〈純粋小説〉とは何であったのか ―比較文学的・文芸思潮史的「実証」を越えて
- 中村 三春
1992年
- ■春季大会(於・日本大学)
- 【研究発表】
- 北村透谷の「詩人」論 ―その啓蒙的側面の問題
- 尾西 康充
- 川上眉山『大さかづき』の位置
- 鎌倉 芳信
- 隠された父 ―『暗夜行路』を中心に
- 生井 知子
- 久米正雄出発期の問題
- 山岸 郁子
- 室生犀星の初期小説について ―文章表現から発想へ
- 高瀬真理子
- 横光利一と映画 ―昭和四、五年を中心に
- 十重田裕一
- 【特集】 近代文学と〈翻訳〉―メディアの横断
- 『東京ラブストーリー』から『たけくらべ』へ
- 木股 知史
- 朗読という翻訳装置
- 白坂 道子
- (聞き手)金井 景子
- 文学と映画の衝突
- 小栗 康平
- 栗坪 良樹
- ■6月例会
- 【テーマ】 表現の位相 ―明治三十年代の描写を中心に
- 明治三十年代の表現と独歩
- 後藤 康二
- 〈遠方のパトス〉の変容 ―明治三十年代の花袋の表現
- 渡邉 正彦
- 物語的なるもの
- 山田 有策
- ■9月例会
- 【テーマ】 抒情と韻律
- 〈速度〉論、あるいは〈群衆〉論のための走り書き的覚え書き
- 高橋 世織
- 定型詩論争について
- 北川 透
- ■秋季大会(於・早稲田大学)
- 【研究発表】
- 「風流な土左衛門」考 ―『草枕』とスウィンバーン
- 飛ヶ谷美穂子
- 森鴎外『青年』と東京
- 野村幸一郎
- 『蒲団』における二つの告白 ―戦略としての告白行為
- 藤森 清
- 明治初期「実録物」に見る歴史叙述の問題
- 山田 俊治
- 西脇順三郎「近代の寓話」を読む」
- 和田康一郎
- 吉行エイスケの上海 ―批判軸を確立に向けて
- 小川 直美
- 【シンポジウム】『墨東綺譚』 ―小説の方法
- 『墨東綺譚』の方法
- 島村 輝
- 『墨東綺譚』―小説の方法
- 高桑 法子
- 「引用」と「トレース」
- 中島 国彦
- ■11月学会
- 【テーマ】 夏目漱石の『文学論』再考
- 多角的な思考の渦 ―『文学論』の理解的可能性に向けて
- 中山 昭彦
- 『文学論』をめぐって
- 内田 道雄
- 『文学論』と十九世紀イギリスの批判
- 富山太佳夫
1993年
- ■春季大会(於・学習院大学)
- 【研究発表】
- 一人称としての『舞姫』―音読と黙読をめぐって
- 槇本 敦史
- 国木田独歩『非凡なる凡人』論―立志の変容
- 関 肇
- 叙述される「仮面」―三島由紀夫『仮面の告白』論
- 柴田 勝二
- 読書行為と婦人雑誌 ―「婦人畫報」の夢見る規則
- 和田 敦彦
- 『道草』―錯綜する〈交換〉
- 柴 市郎
- 【シンポジウム】 表現における性差
- 性という制度
- 坪井 秀人
- 男の言葉/女の言の葉 ―『うつせみ』の方法
- 関 礼子
- ジャンル・代筆・性転換
- 三田村雅子
- ■6月例会
- 【テーマ】 近代文学の〈成立期〉をめぐって
- 歴史小説としての『憂き世の涕涙』 ―原作『The GENTLE SAVAGE』と比較して
- 大沼 敏男
- 文明開化の歴史意識 ―成島柳北を視座として
- 山本 芳明
- 『自由艶舌女文章』を読む
- 亀井 秀雄
- ■9月例会
- 【テーマ】 黙阿弥・逍遙 ―演劇と小説
- 目と耳の黙阿弥
- 神山 彰
- 逍遙と黙阿弥の距離
- 青木 稔弥
- 『当世書生気質』から『三四郎』へ
- 中村 完
- ■秋季大会(於・福島大学)
- 【研究発表】
- 反〈家庭小説〉としての『婦系図』
- 工藤 京子
- 神話の生成・志賀直哉 ―一九一〇~一九一七
- 大野 亮司
- 《芸術家となる法》としての「歓楽」
- 南 明日香
- 鮎川信夫の戦中詩編について
- 今野 孝志
- 宮沢賢治文学と「赤い鳥」
- 安藤 恭子
- 【特集】 小説ジャンルの再編成 ―日清戦争以降
- ジャンルと様式
- 高橋 修
- 終末のヴィジョン ―明治三十年代鏡花作品をめぐって
- 種田和加子
- 名称と実態
- 出原 隆俊
- ■11月例会
- 【テーマ】 大衆文学の形成 ―表現と受容の場から
- 探偵小説とメディアの戦略
- 浜田 雄介
- プロットの力学/大衆文化の引力
- 田口 律男
- 大衆文学の形成 ―大正期における文学界再編成の特徴
- 坂井セシル
1994年
- ■春季大会(於・東京大学)
- 【研究発表】
- 昭和十年代の萩原朔太郎について
- 山本 康治
- 『新生』における〈性の政治学〉
- 千田 洋幸
- 従軍作家はなにをみたか ―佐藤春夫の場合
- 奥出 健
- 鴎外「五条秀麿もの」の軌跡 ―「宗教」という縦糸
- 大塚 美保
- 『秋山図』試解
- 西原 千博
- 【特集】 劇場の場/文学の劇場
- 家庭小説の脚色と新劇派
- 藤木 宏幸
- 鏡花における演劇と小説のあいだに
- 松村 友視
- 方法としてのレーゼ・ドラマ ―大正期の劇文学をめぐって
- 石川 巧
- 劇場と書斎
- 井上ひさし
- ■6月例会
- 横光利一の形式論の諸相
- 石田 仁志
- 匂いとしてのわたし ―尾崎翠の感覚世界
- 近藤 裕子
- 一九三七年の言説空間 ―中野重治『汽車の罐焚き』をめぐって
- 竹内栄美子
- ■9月例会
- 【テーマ】 現代文学研究の課題
- 現代文学研究とマルチメディア
- 榎本 正樹
- 近代の尻尾 高橋たか子の『ロンリー・ウーマン』を読む
- 須浪 敏子
- 現代文学研究の課題
- 古橋 信孝
- ■秋季大会(於・お茶の水女子大学)
- 【研究発表】
- 森鴎外『半日』の意義
- 古郡 康人
- 『藪の中』 ―語りの価値観・読みの価値観
- 篠崎美生子
- 「心象スケッチ」の目的 ―田中智学、ウィリアム・ジェームスの視点から
- 鈴木 健司
- 貫一の恋 ―『金色夜叉』小論
- 管 聡子
- 『二人女房』 ―混沌と秩序の物語
- 臼井太美恵
- 【シンポジウム】〈性〉という規制
- 催眠術・心霊学・性 ―森鴎外『魔睡』から
- 一柳 廣孝
- 肛門性格をめぐって
- 細江 光
- 戦争と性
- 林 淑美
- 性欲の形成 性欲の文化史
- 川村 邦光
- ■11月例会
- 【テーマ】 「太宰治」特集 小説の実験
- 潜在する実験性 ―『道化の華』を視座として
- 山崎 正純
- 物語・聖書
- 服部 康喜
- 「作中人物作家」の方法
- 東郷 克美
1995年
- ■春季大会(於・成城大学)
- 【研究発表】
- 『開化の良人』 ―三浦直記の「愛」をめぐって
- 溝部優実子
- 寺山修司の方法論と転換 ―『戦後詩』と『暴力としての言語』
- 板東 広明
- 丹羽文雄『海戦』論 ―昭和十七年の徴用
- 田中 励儀
- 読書行為における連続的幻惑理論 ―『文学論』第四篇第八章「間隔論」
- 大木 正義
- 花田清輝の可能性 ―フェミニズム的側面を中心に
- 菅本 康之
- 【シンポジウム】 日本近代文学の中のアジア
- 日本近代文学と「南洋」
- 神谷 忠孝
- 芥川文学における〈中国〉
- 宮坂 覺
- 昭和文学の中のアジア
- 川村 湊
- ■6月例会
- 【テーマ】 〈批判〉を研究する
- 小説家と批判 ―大岡昇平の場合
- 小森 陽一
- 批判を研究する ―島村抱月の場合
- 岩佐壮四郎
- 「批判」と「研究」との文化的ヘゲモニー
- 木圭 秀実
- ■9月例会
- 【テーマ】 書誌・テキスト・出版
- 近代文学書誌学は成立し得るか
- 大屋 幸世
- 本文研究の現在―英米vsフランス、そして日本は
- 山下 浩
- 本文の諸問題
- 長友千代治
- ■秋季大会(於・愛媛大学)
- 【研究発表】
- 『ヴィヨンの妻』論 ―「妻」をめぐる言説
- 榊原 理智
- 『佳人之奇遇』偽版訴訟事件再考
- 甘露 純規
- 『明暗』の面白さ、わかりやすさ ―〈凡常〉の読み取り
- 細谷 博
- 『蝮のすえ』の構造 ―誰に方舟を残すか
- 鎌田 朋美
- 太宰治と中島敦との〈交響〉―昭和十年代作家の一側面
- 鶴谷 憲三
- 【特集】 正岡子規
- 子規・漱石・荷風 ―三つの蛇使い
- 石井 和夫
- 写実短歌史から見た正岡子規 ―自然主義歌人との対比を視座として
- 山田 吉郎
- 正岡子規の新体詩
- 阿毛 久芳
- 子規と俳句
- 長谷川 櫂
- ■11月例会
- 【テーマ】 現代詩の地平
- 西脇順三郎の詩的方法 ―『あむばるわりあ』における作品改変の問題を中心として
- 市川 毅
- 鮎川信夫の「現代詩」
- 宮崎真素美
- 象徴詩から現代詩へ ―文字言語〈エクリチュール〉であることの詩的意義
- 林 浩平
1996年
- ■春季大会(於・立教大学)
- 【研究発表】
- 昭和六年の横光利一 ―『悪魔』を中心に
- 松村 良
- 異文化間の「架橋」と「日本」の浮上 ―保田 重郎における〈西欧のアウフヘーベン〉
- 柳瀬 善治
- 川端康成『雪国』の遠近
- 原 善
- 亡霊と宿命 ―萩原朔太郎における映画
- 安 智史
- 漱石と国家主義
- 朴 裕河
- 【シンポジウム】 「大衆」の発生と文学
- 谷崎潤一郎『痴人の愛』
- 中村三代司
- 芥川龍之介の「大衆」
- 松本 常彦
- 『ゴー・ストップ』が生み出す「大衆」
- 高橋 博史
- ■6月例会
- 【テーマ】 宮沢賢治特集 ―言語の実験
- 『山男の四月』考
- 中地 文
- 宮沢賢治の詩における昭和八年
- 杉浦 静
- カフカと宮沢賢治の擬人法、その差異について
- 西 成彦
- ■9月例会
- 【テーマ】 文学全集の諸問題
- 全集の諸問題
- 宗像 和重
- 『鴎外全集』の問題点と課題
- 山崎 一穎
- 文学全集の歴史とその問題点
- 紀田順一郎
- ■秋季大会(於・大東文化大学)
- 【研究発表】
- 田村俊子作品における〈言語空間〉の変容
- 山崎眞紀子
- 『風博士』における笑いの構造
- 小林 真二
- 清岡卓行の三極構造に見る構成力と視座
- 岡本 勝人
- 前田河広一郎『三等船客』 ―移民の視座から
- 峰村 康広
- 『三四郎』論 ―「独身者」の起源と「読書」のテクノロジー
- 松下 浩幸
- 【シンポジウム】 文学の〈政治学〉
- 一九一三年の「文学」言説
- 紅野 謙介
- 文学の政治学 ―大岡昇平の〈戦争〉
- 村井 紀
- 〈大正教養主義〉の自己形成 ―言説の政治学
- 中山 昭彦
- ポイエティーク/ポリティーク ―書くことと読むことの政治学
- 西川 直子
- ■11月例会
- 【テーマ】 文学史・再考
- 傍流性と女性のリテラシー
- 清水 良典
- 昭和文芸再考の視点
- 川崎 賢子
- 言語(空間)論再考
- 亀井 秀雄
1997年
- ■春季大会(於・大妻女子大学)
- 【研究発表】
- 『木の都』論 ―織田作之助の戦中と戦後
- 宮川 康
- 『春の雪』における歴史の構造 ―王権論を視座として
- 久保田裕子
- 近代文学としての「未来記」をめぐって
- 松木 博
- 梶井基次郎における「或る」と「その」 ―『蒼穹』という風景
- 奥山 文幸
- 梶井基次郎『檸檬』の位置
- 鈴木 貞美
- 【特集】 戦後文学の検証
- 「”母”の崩壊」再考
- 石原 千秋
- 武田泰淳の全体性について
- 重岡 徹
- 戦後文学をマイナー文学として読む
- 井口 時男
- ■6月例会
- 【特集】 樋口一葉
- さやけき月は誰の上に照るのか ―『十三夜』私見
- 中川 成美
- 一〇〇年前への想像力
- 高田 知波
- 逃げる悪女 ―『にごりえ』の〈物語〉
- 小嶋菜温子
- ■9月例会
- 【テーマ】 装置としての〈告白〉―日記・書簡・手記
- 〈心情の吐露〉の稽古
- 飯田 祐子
- 手紙と告白 ―江戸川乱歩と夢野久作を起点として
- 吉田 司雄
- 古井 由吉
- ■秋季大会(於・群馬県立女子大学)
- 【研究発表】
- 〈憧れ〉の構図 ―「お出目(?)たき人」は熊として妖精に弄ばれる
- 瀧田 浩
- 恋の断念の〈行方〉 ―楠緒子と漱石
- 藤田 和美
- 和合同棲のための〈男〉の条件 ―夏目漱石『門』の宗助
- 片岡 豊
- 「化銀杏」における婚姻論、心理学の摂取
- 市川 祥子
- 「藪の中」における反転図形の方法 ―「語らない」ことへの一視点
- 高橋 龍夫
- 【シンポジウム】 朔太郎と日本語
- 高橋 世織・坪井 秀人・樋口 覚・管野 昭正
- ■11月例会
- 【特集】 中上健次
- 「ある」ことと「物語」と
- 永島 貴吉
- 相同性の場所あるいは表象の熊野へ
- 日高 昭二
- 中上健次とラテンアメリカ文学 ―新たなリアリズムを求めて
- 野谷 文昭
1998年
- ■春季大会(於・東海大学)
- 【研究発表】
- 〈志賀直哉〉の完成 ―芸術家小説としての『暗夜行路』
- 永井 善久
- 坂口安吾『日本文化私観』の論理
- 加藤 達彦
- 『それから』の叙述 ―成熟拒否と仮想過去
- 関谷由美子
- 有島武郎『宣言一つ』への過程
- 阿部 高裕
- 佐藤春夫『田園の憂鬱』論 ―星・水・花をめぐり
- 小川 康子
- 【特集】 大正期の言説空間
- 『黒髪』と『吉野葛』―「無縁」と「縁」の間
- 大杉 重男
- 「心境小説」の成立 ―正宗白鳥復権の背景を読む
- 山本 芳明
- セクシュアリティへのまなざし ―大正的な知の装置
- 岩見 照代
- ■6月例会
- 【テーマ】 〈通俗〉の逆襲
- 「通俗」はいったい何に逆襲すべきなのか? ―「家庭小説」「蘆花」を軸にして
- 金子 昭雄
- 明治大正の流行小説 ―なぜ流行し、なぜ忘れ去られたのか
- 真銅 正宏
- 『ドグラ・マグラ』について
- 松山 巌
- ■9月例会
- 【テーマ】 小説再考 ―〈近世〉と〈近代〉
- 享受される〈近世〉
- 山本 和明
- 露伴『いさなとり』の近世/近代
- 関谷 博
- 〈小説〉と〈小品(文)〉―『帰省』をめぐって
- 谷川 恵一
- ■秋季大会(於・昭和女子大学)
- 【研究発表】
- 太宰治『フォスフォレッセンス』論
- 大國 眞希
- 『新萬葉集』という名の〈事件〉―戦争と〈歌〉をめぐって
- 五味渕典嗣
- 「家庭小説」の家庭・愛・性
- 岡野 幸江
- 明治十年代末期における〈軍歌/唱歌/新体詩〉の諸相
- 榊 祐一
- 『沢氏の二人娘』
- 今村 忠純
- 【特集】 近代作家の中の〈近世〉
- 『渋江抽斎』、『伊沢蘭軒』、『北条霞亭』の近世
- 柴口 順一
- 正岡子規における世界構成 ―俳句・短歌に即して
- 勝原 晴希
- 『夜明け前』と平田国学
- 高橋 昌子
- ■11月例会
- 【テーマ】 小説の現在
- 変流文学の現在
- 巽 孝之
- 多和田葉子の『犬婿入り』における変身譚 ―検閲(身体の排除)、窃視と現実の構築
- カトリン・アマン
- 現代小説の位置設定をめぐって ―笙野頼子の小説を中心に
- 与那覇恵子
1999年
- ■春季大会(於・早稲田大学)
- 【研究発表】
- 鴎外「史伝」と明治「史伝」
- 目野 由希
- 永井荷風『問はずがたり』における画家の態度
- 南 明日香
- 「江戸趣味」の行方 ―劇評家・饗庭篁村と三木竹二
- 神山 彰
- 『デンドロカカリヤ』と前衛絵画
- 鳥羽 耕史
- 前田愛の読者論
- 小森 陽一
- 【シンポジウム】 近代文学の中の〈男性〉像
- 日本近代文学における「男らしさ」
- 藤本由香里
- 『蓼食う蟲』の男性像
- 前田 久徳
- 三島由紀夫と父性
- 佐藤 秀明
- ■6月例会
- 【テーマ】 映画という鏡 ―一九二〇・三〇年代の日本文学と映画
- 映画と遠ざかること ―谷崎潤一郎と溝口健二
- 城殿 智行
- 谷崎潤一郎と映画体験
- 四方田犬彦
- ■9月例会
- 【テーマ】 横断することば ―白秋再検討
- 北原白秋『白金の独楽』の位相
- 大塚 常樹
- 〈父母恋し〉という主題 ―『雀の卵』〈雉子の尾〉まで
- 國生 雅子
- 「童心」を機軸とする詩学
- 畑中 圭一
- ■秋季大会(於・活水女子大学)
- 【研究発表】
- 〈文芸と人生〉論議の再構築 ―青年思潮と〈人生観上の自然主義〉から
- 日比 嘉高
- 本間久雄『婦人問題十講』の位相
- 内藤 寿子
- 自画像と他画像の問題 ―沖縄〈現代〉文学の場合
- 花田 俊典
- 頓挫する現前性 ―島尾敏雄『夢の中での日常』を中心に
- 鈴木 直子
- 長崎・原爆をめぐる言説
- 長野 秀樹
- 【シンポジウム】 文化研究の可能性 ―『こゝろ』を素材にして
- 明治の精神と心の自律性
- 大澤 真幸
- 読む・書く・死ぬ ―夏目漱石『こゝろ』のオペレーション
- 大野 亮司
- 表象テクストと断片性
- 中村 三春
- ■11月例会
- 【テーマ】 ミステリと近代文学
- 明治の〈探偵小説〉
- 管 聡子
- 大正文壇と〈探偵小説〉
- 横井 司
- ジャンルの失効がもたらしたもの ―脱領域化する90年代ミステリ
- 法月綸太郎
2000年
- ■春季大会(於・大妻女子大学)
- 【研究発表】
- 合同詩集『海港』における近代都市・横濱
- 東 順子
- 声の詩学のためのひとつの試み ―中原中也の詩を例として
- 中原 豊
- 戦後文学出発の一断章 ―北川晃二と第一次「午前」
- 狩野 啓子
- 「女の生活」への視点 ―戦争期佐多文学の揺らぎ
- 谷口 絹枝
- 花田清輝の「弁証法」、その条件
- 渡邊 史郎
- 【シンポジウム】 戦争の記憶
- 記憶の語り直し方
- 上野千鶴子
- 戦争文学の再検討
- 神谷 忠孝
- 「戦後的」思考と記憶の修辞学
- 紅野 謙介
- 戦争と記憶、一九七〇年前後
- 成田 龍一
- ■6月例会
- 翻案小説と〈通俗〉―三遊亭円朝『欧州小説 黄薔薇』から
- 小松史生子
- 〈世界〉を憂える青年 ―斎藤野の人から武者小路実篤へ
- 亀井 志乃
- 『吹雪物語の読者』 ―坂口安吾と昭和一〇年代文学
- 加瀬 健治
- ■9月例会
- 【テーマ】 読者論の現在 ―受容・解釈・歴史
- 谷崎潤一郎『武州公秘話』の読者戦略
- 日高 佳紀
- リテラシーとジェンダー構成 ―明治三十九年前後の與謝野晶子
- 関 礼子
- 読者はどこにいるのか ―識字の思想と近代
- 山田 俊治
- ■秋季大会(於・実践女子大学)
- 【研究発表】
- 「閔妃」に関する一枚の写真 ―日本近代の一《韓国像》をめぐって
- 三谷 憲正
- 「美的生活論争前後」の〈本能〉―『重右衛門の最後』を補助線として
- 木戸 雄一
- 川端康成・「万物一如」思想の射程
- 片山倫太郎
- 鴎外の〈絵画論〉と『うたかたの記』―「ロオレライの図」の完成について
- 檀原みすず
- 排除する《自然》 ―宮本百合子『道標』
- 大河 晴美
- 【特集】 境界・交通としての〈翻訳〉―他者性をめぐって
- “child’s Play”を読む
- 榊原 理智
- 〈翻訳〉という「自己」構築 ―柳宗悦の場合
- 朴 裕河
- 翻訳の政治学 ―誰に出会うのか
- 竹村 和子
- ■11月例会
- 【テーマ】 佐藤春夫の再検討
- 昭和二年前後の佐藤春夫
- 湯浅 篤志
- 『更生記』の再検討
- 海老原由香
- 佐藤春夫の翻訳と創作
- 須田 千里